5文型シリーズ第2弾は 第2文型「S+V+C」 です。第1文型 SV が「主語と動詞だけで成り立つ最小の英文」だったのに対し、第2文型は 動詞の後ろに「主語と等しい情報」を 1 つ加える 文型です。I am happy. She became a doctor. You look tired. ― これらはすべて第2文型の仲間で、主語が「何であるか」「どんな状態か」を語るときの標準パターンです。
ところがこの「補語(C)」が曲者です。「He is here. の here も補語?」「look happily ではダメなの?」「become doctor で通じない?」と疑問が次々わいてきます。本記事では、第2文型の本質 を「S = C のイコール関係」と「連結動詞」の 2 軸で整理し、第1文型 SV / 第3文型 SVO との混同まで含めて、初心者向けに徹底解説します。

第2文型とは ― S=C のイコール関係で結ぶ文型
第2文型は、主語(S)+ 動詞(V)+ 補語(C) で成り立つ英文の型です。第1文型との決定的な違いは、動詞の後ろに「主語と等しい情報(C)」が必要なことです。

最も基本的な第2文型は、たった 3 語で完成します。
I am happy.
私は楽しい。
I(主語)と happy(補語)は、「私 = 楽しい状態」というイコール関係で結ばれています。am はその等号の役割を果たす動詞、というわけです。
連結動詞(後述)を使うと、補語が「変化の結果」を表すこともできます。
She became a doctor.
彼女は医者になった。
She と a doctor がイコール関係で結ばれ、became(〜になった)はその変化の過程を示しています。文の核は S=C で、動詞は「どんな関係か」を決める接着剤のようなものです。
第2文型の核は S = C。動詞の後ろの語が「主語と等しいか・主語の状態を表しているか」を確認すれば SVC かどうかわかる。He is here. の here は 場所の M なので SVC ではなく SV。
補語(C)と修飾語(M)の違い
第1文型で出てきた 修飾語 M と、第2文型の 補語 C は、見た目が似ていても役割が違います。
| 区別 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| 補語 C | 主語と 等しい情報(S = C) | He is a teacher. / She looks happy. |
| 修飾語 M | 文に 追加情報(時・場所・様態など) | He lives in Tokyo. / She works here. |
第1文型でやった「M を外しても文として成立する」というテストを思い出してください。補語 C は外すと文が成立しません。
She is happy. →
happyを外すと「She is.」だけでは意味が完結しない → happy は C(必須) She lives in Tokyo. →in Tokyoを外しても「She lives.」で文として成立 → in Tokyo は M(任意)
このテストで C と M を見分けます。
第2文型の本質 ― 「be 動詞」と「連結動詞」の 2 大グループ
第2文型で使われる動詞は、大きく 2 つのグループに分かれます。be 動詞 と 連結動詞(れんけつどうし) です。

グループ 1: be 動詞(〜である・〜だ)
be 動詞(is / am / are / was / were)は、補語を伴って 「〜である」「〜だ」 という最も基本的な S=C 関係を作ります。
He is a teacher.
彼は先生だ。
He = a teacher という関係が is で結ばれています。be 動詞 + 名詞補語のシンプルな第2文型です。
第1文型でも触れたように、be 動詞は「〜である」のときが第2文型、「〜にいる/ある」のときが第1文型 です。後ろに来る語が S と等しければ C(→ SVC)、場所・時間を表す M なら M(→ SV)と判断します。
グループ 2: 連結動詞(〜になる/〜に見える など)
連結動詞(リンキング・ヴァーブ)は、be 動詞以外で S と C を結ぶ動詞のことです。「〜に見える」「〜に感じる」「〜になる」「〜のままだ」など、S の状態や変化を伝える 動詞群が含まれます。
連結動詞は意味によって 4 つのカテゴリに分けると覚えやすいです。
| カテゴリ | 連結動詞 | 意味 |
|---|---|---|
| 印象・知覚系 | look / feel / seem / appear / sound / taste / smell | 〜に見える・感じる・思える |
| 変化系 | become / get / turn / grow / go | 〜になる |
| 継続系 | remain / stay / keep | 〜のままでいる |
| 確定系 | prove / turn out | 〜だと判明する |
You look tired.
あなたは疲れているように見える。
You look tired. は 「あなた = 疲れているように見える」 という状態の関係。look + 形容詞 で「〜に見える」を表現します。
This soup tastes delicious.
このスープはおいしい。
This soup tastes delicious. も同じ。taste + 形容詞 で「〜の味がする」。日本語では動詞っぽく訳しますが、英語では S = 形容詞の状態 を結ぶ第2文型です。
連結動詞の後ろは 形容詞が原則。look happy(○)/look happily(×)。日本語では「楽しそうに見える」と副詞っぽく訳すが、英語では S の状態 を表すので形容詞を使う。
連結動詞の頻出パターン 6 選
日常会話で頻出する連結動詞のパターンを、6 つに絞って例文で確認します。
パターン 1: become ― 「〜になる」(変化)
She became a doctor.
彼女は医者になった。
become は「〜になる」を表す代表的な連結動詞。形容詞・名詞のどちらも補語に取れる のが特徴です(become famous / become a doctor)。a doctor のように 名詞補語の場合は冠詞を忘れない よう注意。
She became famous.
彼女は有名になった。
She became famous. ― 「彼女は有名になった」。famous(形容詞)が C。become + 形容詞 も頻出パターンです。
パターン 2: get ― 「〜になる」(変化、口語的)
It is getting dark.
暗くなってきている。
It is getting dark. ― 「暗くなってきている」。get は become より口語的で、特に状態の変化 を表すときに使います。get angry(怒る)/ get tired(疲れる)/ get cold(寒くなる)のように形容詞を続けるのが定番。
パターン 3: turn ― 「〜に変わる」(色や急変)
The leaves turn red in autumn.
秋には葉が赤くなる。
The leaves turn red in autumn. ― 「秋には葉が赤くなる」。turn は 特に色や急激な変化 を表すときに使います。turn pale(青ざめる)/ turn cold(急に冷える)など。in autumn は時の修飾語 M。
パターン 4: feel ― 「〜と感じる」(感覚)
I feel sleepy.
眠い。
I feel sleepy. ― 「眠い」。feel + 形容詞 で「〜と感じる」。feel happy / feel sad / feel sick など、感情・体調を伝える表現の柱です。
パターン 5: seem / look ― 「〜のようだ」(推量・印象)
He seems happy.
彼は幸せそうだ。
He seems happy. ― 「彼は幸せそうだ」。seem は 推量・印象 を表す連結動詞。look と似ていますが、look は 見た目 から、seem は 総合的な印象 から判断するニュアンスがあります。
The story sounds interesting.
その話は面白そうだ。
The story sounds interesting. ― 「その話は面白そうだ」。sound は 聞いた印象。taste(味)/ smell(匂い)も同じ仲間で、五感に関する連結動詞は 印象を語るときの主役 です。
パターン 6: remain / stay ― 「〜のままでいる」(継続)
He remains silent.
彼は黙ったままだ。
He remains silent. ― 「彼は黙ったままだ」。remain / stay / keep + 形容詞 で 状態の継続 を表します。stay calm(落ち着いたままでいる)/ keep quiet(静かにしている)も同型です。
補語のバリエーション ― 名詞補語と形容詞補語
第2文型の補語 C は、大きく 名詞 と 形容詞 の 2 タイプに分かれます。
| 補語のタイプ | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 名詞補語 | He is a teacher. / She became a doctor. | S の正体・職業・身分を示す |
| 形容詞補語 | I am happy. / He looks tired. | S の性質・状態を示す |
名詞補語のときは S と C が「同じ人・物」を指す 関係です(He = a teacher)。一方、形容詞補語は S の性質を説明 する関係です(I の状態 = happy)。
代名詞も名詞補語になります。
This is mine.
これは私のだ。
This is mine. ― 「これは私のだ」。mine(私のもの)は所有代名詞で、This = mine の関係。代名詞補語も第2文型の典型例です。
他文型との混同を防ぐ ― SV / SVO との見分け方
第2文型の判定で迷う場面は決まっています。第1文型 SV との混同と、第3文型 SVO との混同です。

混同 1: 第1文型 SV+M との見分け
be 動詞 は 「〜である」のときは SVC、「〜にいる/ある」のときは SV(前章でも触れた通り)。
| 例文 | 動詞の意味 | 後ろの語 | 文型 |
|---|---|---|---|
| He is a teacher. | 〜である | a teacher = S と等しい(C) | SVC |
| He is happy. | 〜である | happy = S の状態(C) | SVC |
| He is here. | 〜にいる | here = 場所の副詞(M) | SV |
| He is in the room. | 〜にいる | in the room = 場所の前置詞句(M) | SV |
判定のコツは、後ろの語が「S と等しいか/状態を示すか」を見ること。場所・時間を示す副詞や前置詞句は M で、第1文型になります。
混同 2: 第3文型 SVO との見分け
I have a friend.(第3文型 SVO)と I am a friend.(第2文型 SVC)はどちらも I + 動詞 + a friend という同じ並びですが、文型は別物です。
| 例文 | I と a friend の関係 | 文型 |
|---|---|---|
| I have a friend. | I ≠ a friend(友達は別人) | SVO |
| I am a friend. | I = a friend(私自身が友達) | SVC |
S と後ろの語が「同じ人・物」なら C、別物なら O ―― この一点で見分けます。
- Step 1: 動詞の後ろの語を外しても文が成立する? → するなら M(第1文型)
- Step 2: 後ろの語が S と 等しい・状態を示す? → なら C(第2文型)
- Step 3: 後ろの語が S と 別の人・物? → なら O(第3文型)
第2文型の否定文・命令文・疑問文
第2文型でも、否定・命令・疑問の作り方は be 動詞か一般動詞(連結動詞)か で変わります。第1文型と同じルールが適用されるので、ここは復習感覚で押さえましょう。
否定文 ― 「〜ではない」を表す
| 動詞の種類 | ルール | 例 |
|---|---|---|
| be 動詞 | be 動詞の 直後に not | She isn't a student. / I am not ready. |
| 連結動詞 | 動詞の 前に do/does/did + not | He doesn't look well. / It didn't seem right. |
She isn't a student.
彼女は学生ではない。
She isn't a student. ― 「彼女は学生ではない」。isn't は is not の短縮形。be 動詞の否定は直後に not を置くだけです。
He doesn't look well.
彼は元気そうじゃない。
He doesn't look well. ― 「彼は元気そうじゃない」。連結動詞 look は一般動詞扱いなので、否定文では doesn't を使い、本動詞は 原形 に戻します(looks → look)。
命令文 ― 「〜でいなさい」を表す
第2文型の命令文は、Be + 形容詞 の形が定番です。第1文型の自動詞 1 語の命令とはひと味違います。
Be quiet.
静かにしなさい。
Be quiet. ― 「静かにしなさい」。Be(be 動詞の原形)+ quiet(形容詞補語)で第2文型の命令文。Be careful.(気をつけて)/ Be honest.(正直に)など実用フレーズ多数。
Don't be late.
遅れるな。
Don't be late. ― 「遅れるな」。否定命令も Don't be 〜 が定型。Don't be shy.(恥ずかしがるな)も同型です。
疑問文 ― 「〜ですか?」を尋ねる
| 動詞の種類 | ルール | 例 |
|---|---|---|
| be 動詞 | be 動詞を 文頭に出す | Is he happy? / Are you ready? |
| 連結動詞 | 文頭に Do/Does/Did を置く | Does he look tired? / Did it sound strange? |
Are you ready?
準備はできてる?
Are you ready? ― 「準備はできてる?」。Are(be 動詞)+ you(S)+ ready?(C)の語順。be 動詞を文頭に出すだけで疑問文になります。
Does he look tired?
彼は疲れて見える?
Does he look tired? ― 「彼は疲れて見える?」。連結動詞 look は一般動詞として扱うので、Does を文頭に出して本動詞は原形 look。
疑問詞 + 第2文型
How does it taste?(味はどう?)/ What is your name?(名前は?)のように、疑問詞 + 助動詞 + 主語 + 動詞 の語順で第2文型の疑問文を作ることもできます。
How does it taste?
それはどんな味?
How does it taste? ― 「それはどんな味?」。How が補語の代わりに文頭に立ち、答えは It tastes good. のように形容詞補語で返します。
- be 動詞: not は 直後、疑問は 文頭に出す(do/does は不要)
- 連結動詞: do/does/did を使う。本動詞は 原形に戻す
- 命令: Be + 形容詞(
Be quiet.)。否定は Don't be 〜
よくある誤用例
誤用 1: 連結動詞のあとに副詞を置いてしまう
「楽しそうに見える」を look happily と訳してしまうのは、日本語話者の典型ミスです。
look は連結動詞なので、後ろは S の状態を示す形容詞 が必要です。日本語の「〜そうに」につられて副詞を選ばないように。
正しい形:
You look tired.
あなたは疲れているように見える。
look happy feel sad taste delicious ― 連結動詞 + 形容詞のセットで覚えるのが鉄則です。
誤用 2: 名詞補語の冠詞を忘れる
become の後ろに 数えられる名詞(職業など)を続けるとき、冠詞 a / an を忘れがちです。
英語では「彼女は医者という人になった」と 「1 人の」を意識するため、冠詞 a が必要です。
正しい形:
She became a doctor.
彼女は医者になった。
職業・身分を表す名詞補語では、必ず冠詞をチェックする癖をつけましょう(become a doctor / a teacher / an engineer)。
誤用 3: be 動詞の後ろの場所を補語と混同する
He is here. の here を「補語」と勘違いして、第2文型と判定してしまうケースです。
He is **here**. を SVC(第2文型)と判定するhere(ここに)は 場所の副詞 で、He と等しい関係ではありません。He = ここ ではなく、He は ここ にいる という存在の意味なので、これは 第1文型 SV + M です。
正しい判定:
He is here.
彼はここにいる。
「be 動詞 + 場所 / 時間 は第1文型」と覚えれば、ほぼすべてのケースで正しく判定できます。
- 連結動詞の後ろは 形容詞(
look happy) - 名詞補語には 冠詞(
become a doctor) - be 動詞 + 場所 / 時間 は第2文型ではなく 第1文型 SV + M
まとめ
- 第2文型(S+V+C) は、S = C のイコール関係 を動詞で結ぶ英文の型
- 動詞は be 動詞(〜である)と 連結動詞(look / feel / become / get / turn / seem / sound / remain など)の 2 グループ
- 連結動詞は意味で 印象系・変化系・継続系・確定系 に分類すると覚えやすい
- 補語 C は 名詞(職業・身分)または 形容詞(性質・状態)の 2 タイプ
- 第1文型 SV+M との違いは「動詞の後ろが S と等しいか / 場所・時間を示すか」
- 第3文型 SVO との違いは「S と後ろの語が同じか / 別物か」
- 否定・疑問は第1文型と同じく be 動詞ルール と 一般動詞(連結動詞)ルール
第2文型は「S が何で・どんな状態か」を語るときの主役です。I am happy. You look great. It tastes good. のような短文を瞬時に組み立てられるようになると、感情や状態を伝える表現の幅が一気に広がります。
次回は 第3文型 SVO(他動詞 + 目的語)です。第1文型・第2文型は「主語の状態・動作」が中心でしたが、第3文型からは「主語が 何かに対して 動作する」型に入ります。I love you. She reads books. のような、英会話の主役級パターンを扱います。お楽しみに。
