品詞と文型 - 単語の役割から5文型まで、英文の骨組みを一気に整理

英文を読み解く土台となる「品詞」と「文型」を1記事でまとめて総復習する。8つの主要品詞、SVOCM の5つの役割、5文型の見分け方までを例文とともに解説。

英文法を学び始めたとき、最初にぶつかる壁は「単語が何の品詞か」と「それが文の中でどんな働きをしているか」の区別です。この 2 つはとても似ていて混同しがちですが、きちんと分けて理解すると英文の構造がすっきり見えてきます。

この記事では、総復習として 品詞(単語の属性)文型(文の並び) を 1 本の線でつなげて整理します。関係代名詞や分詞構文など、これから学ぶ文法のすべての土台となる基本ルールです。

英文を理解する2つの視点

英文を読むときには、次の 2 つの視点があります。

  • 単語レベルの視点: その単語はどんなグループに属するか → 品詞
  • 文全体の視点: その単語はこの文の中でどんな役割をしているか → 文の要素(SVOCM)

たとえば次の 2 文を比べてみましょう。

The cat is cute.

その猫はかわいい。

I like the cat.

私はその猫が好きだ。

どちらの文にも cat という単語が登場しますが、1 文目では主語(S)、2 文目では目的語(O)として働いています。同じ品詞の単語でも、文の中での役割は文ごとに変わる ― これが品詞と文型を分けて考える理由です。

品詞 ― 単語はどんな役割を持つか

品詞とは、単語を働き方で分類したグループのことです。英語には主に 8 つの品詞があります。

品詞主な働き
名詞(Noun)人・物・事柄を表すbook, Tokyo, love
代名詞(Pronoun)名詞の代わりになるI, you, he, it, this
動詞(Verb)動作・状態を表すrun, eat, be, become
形容詞(Adjective)名詞を説明するbeautiful, small, happy
副詞(Adverb)動詞・形容詞・文全体を説明するquickly, very, here
前置詞(Preposition)名詞の前について場所・時などを示すin, on, at, with
接続詞(Conjunction)語と語・節と節をつなぐand, but, because
冠詞(Article)名詞の前について限定するa, an, the

このほかに、助動詞(will, can, must 等)や感動詞(oh, wow 等)もあります。

同じ単語が複数の品詞になることがある

英語では、見た目が同じ単語でも、文の中での使われ方によって品詞が変わります。これが読み手を惑わせる大きな要因のひとつです。

I run every day.

私は毎日走る。

I had a good run this morning.

私は今朝、気持ちのいいランニングをした。

1 文目の run は「走る」という 動詞、2 文目の run は「ランニング」という 名詞 として使われています。単語そのものではなく、文のどこにあるか、どんな働きをしているか で品詞が決まるのです。

文の骨組み ― SVOCM という5つの役割

品詞が単語の属性だとすれば、SVOCM は文の中での役割を表します。英文はほぼすべて、次の 5 つの要素の組み合わせで成り立っています。

記号要素名役割
SSubject(主語)「何が/誰が」を表す
VVerb(動詞)「どうする/どうである」を表す
OObject(目的語)動作の対象「何を/誰に」を表す
CComplement(補語)主語や目的語を説明して補う
MModifier(修飾語)SVOC 以外の追加情報を添える

Grammi の英文解析ではこれらを色分けして表示します。本記事でも各例文の「構文ハイライトを見る」を押すと、SVOCM がどのように割り振られているかを確認できます。

品詞と SVOCM の違いを整理する

品詞は 単語そのもの に付くラベルで、SVOCM は 文の中での役割 に付くラベルです。

She bought a beautiful dress yesterday.

彼女は昨日、美しいドレスを買った。

この文を整理するとこうなります。

  • She ― 品詞は代名詞、役割は S(主語)
  • bought ― 品詞は動詞、役割は V(動詞)
  • a beautiful dress ― 品詞は「冠詞 + 形容詞 + 名詞」、全体として O(目的語)
  • yesterday ― 品詞は副詞、役割は M(修飾語)

同じ「名詞」という品詞でも、S になるか O になるかは文ごとに違います。品詞は単語につくラベル、SVOCM は役割につくラベルと覚えておきましょう。

5つの文型 ― 英文の並びのパターン

英文は、SVOC の組み合わせ方で 5 つの基本型に分類されます。M(修飾語)はどの文型でも自由に追加できるので、文型を判別するときはいったん M を外して考えるのがコツです。

文型構造意味
第1文型S + VS が V する
第2文型S + V + CS は C である/になる
第3文型S + V + OS が O を V する
第4文型S + V + O + OS が 人 に 物 を V する
第5文型S + V + O + CS が O を C にする/と呼ぶ

第1文型(SV)

主語と動詞だけで意味が完結する型です。

Birds sing.

鳥は鳴く。

M(修飾語)が付いても、外して成立するなら第1文型です。

The sun rises in the east.

太陽は東から昇る。

「in the east」は修飾語なので外しても「The sun rises.」で成立します。よって構造の核は SV です。

第2文型(SVC)

動詞のあとに 主語を説明する語 が来る型です。C には名詞か形容詞が入り、S = C の関係が成り立ちます。

She is a teacher.

彼女は先生だ。

「She = a teacher」が成立するので SVC です。

He looks happy.

彼は幸せそうに見える。

「He = happy」の関係が成立します。look, become, get, seem, feel などが代表的な SVC 動詞です。

第3文型(SVO)

動詞の動作の対象(目的語)が 1 つつく、もっとも一般的な型です。S ≠ O が特徴です。

I love cats.

私は猫が好きだ。

「I ≠ cats」なので SVO。SVC と SVO の見分けは「S と O がイコールで結べるか」で判断できます。

第4文型(SVOO)

目的語が 2 つ並ぶ型で、「〜に〜を」と訳します。通常は 人 → 物 の順に並びます。

My father gave me a watch.

父は私に時計をくれた。

give, tell, teach, send, show, buy などが代表的な SVOO 動詞です。

第5文型(SVOC)

目的語のあとに、その目的語を説明する語 が来る型です。O = C の関係が成立します。

The news made us sad.

その知らせは私たちを悲しませた。

「us = sad」が成立するので SVOC です。

We call him Tom.

私たちは彼をトムと呼ぶ。

「him = Tom」の関係。make, call, name, find, keep などが代表的な SVOC 動詞です。

品詞と文型をつなぐ ― どの品詞がどの役割になるか

品詞と SVOCM は別の軸ですが、両者には次のような対応関係があります。

SVOCMなりやすい品詞
S(主語)名詞・代名詞
V(動詞)動詞(+助動詞)
O(目的語)名詞・代名詞
C(補語)名詞・形容詞
M(修飾語)副詞・前置詞句・形容詞(名詞を修飾)

おおまかに覚えるなら、S・O になれるのは名詞系C には名詞か形容詞M には副詞・前置詞句・形容詞 というルールで十分です。

The kind teacher gave the students difficult homework yesterday.

その親切な先生は昨日、生徒たちに難しい宿題を出した。

この文を分解すると、品詞と文型の関係がきれいに見えます。

  • The kind teacher ― 冠詞 + 形容詞 + 名詞 → S(主語)
  • gave ― 動詞 → V
  • the students ― 冠詞 + 名詞 → O(間接目的語 = 人)
  • difficult homework ― 形容詞 + 名詞 → O(直接目的語 = 物)
  • yesterday ― 副詞 → M(修飾語)

SVOO の第4文型です。品詞と文型を同時に見ることで、英文の「骨組み」がはっきり見えてきます。

よくあるつまずき

つまずき1: C(補語)と O(目的語)を混同する

SVC と SVO の見分けがつかないという声は多く聞きます。判別のコツは、S と後ろの要素をイコールで結べるか を確認することです。

She is a doctor.

彼女は医者だ。

「She = a doctor」が成立 → これは C → SVC(第2文型)

She met a doctor.

彼女は医者に会った。

「She ≠ a doctor」(meet の対象として別人を指す)→ これは O → SVO(第3文型)

同じ「a doctor」という名詞句でも、動詞によって C になったり O になったりします。

つまずき2: 前置詞句を目的語と勘違いする

前置詞のあとの名詞は、必ず 前置詞句という修飾語(M)の一部 になります。動詞の目的語(O)ではありません。

I live in Tokyo.

私は東京に住んでいる。

「in Tokyo」は前置詞句で M。動詞 live は目的語をとらない自動詞なので、この文は S + V + M の SV 型(第1文型)です。

× 「Tokyo」を live の目的語(O)と考えるのは誤り。in Tokyo は「どこで住んでいるか」を説明する修飾語。

つまずき3: 自動詞と他動詞の区別がつかない

動詞には 目的語をとらない動詞(自動詞)とる動詞(他動詞) があります。これを混同すると、前置詞の有無を間違えます。

I arrived at the station.

私は駅に着いた。

arrive は自動詞なので、「〜に」は必ず前置詞 at を伴います。

I reached the station.

私は駅に着いた。

reach は他動詞なので、前置詞なしで直接 the station を目的語にとります。同じ「駅に着く」でも、動詞によって構造が変わるのです。


まとめ

  • 品詞 は単語そのものの分類(名詞・動詞・形容詞…)
  • SVOCM は文の中での役割(主語・動詞・目的語・補語・修飾語)
  • 5文型 は SVOC の組み合わせ方で決まる英文の 5 つの型
  • 「品詞で単語を見る、文型で並びを見る」の 2 軸で英文は読める

品詞と文型は、英文法のすべての土台になります。このあと学ぶ関係代名詞・分詞構文・仮定法なども、すべて「SVOCM のどこに追加情報を足すか」の応用です。まずはこの基本をしっかり押さえて、次のステップへ進んでいきましょう。

実際の英文で試してみよう

気になる英文を Grammi に入力すると、構造を色分けして解析します。

Grammi で解析する