中学1年で学ぶ英文法は、量こそ多くありませんが、英語のすべての土台 になる大事な基礎です。大人になってから英語をやり直すときに多くの人がつまずくのは、じつは中1の内容 ― be動詞と一般動詞の使い分け、三単現の -s、疑問文・否定文の語順です。
この記事では中学英語総復習シリーズの1本目として、中1英文法の核となる4つの項目(be動詞/一般動詞/疑問文・否定文/三単現)を一気に整理します。文法書を1冊読み直す代わりに、この1記事で英文の土台を再インストールしましょう。
英文の土台 ― 「主語+動詞」と 2 種類の動詞
英文にはひとつ大事なルールがあります。
- 英文は必ず「主語(S)+動詞(V)」の順で始まる
- 動詞には be動詞と一般動詞の 2 種類しかない
まずはこの2つを比較してみましょう。

I am a student.
私は学生です。
I play tennis.
私はテニスをする。
1 文目は be動詞 am を使った文で「私=学生」というイコール関係を表しています。2 文目は 一般動詞 play を使った文で「テニスをする」という動作を表しています。
「状態・イコール」を言うときが be動詞、「動作・行為」を言うときが一般動詞、という役割分担が中1英文法のすべての出発点です。be動詞と一般動詞は同じ文に同時に入らない。「I am play tennis.」のように2つ並べるのは誤り。動詞は1文に1つが原則。
be動詞(am / are / is)― 「〜です」「〜にいる」を言う動詞
be動詞は主語によって形が変わります。現在形には am / are / is の 3 つしかないので、まずはこれを覚えてしまうのが近道です。
| 主語 | be動詞 |
|---|---|
| I | am |
| you / 複数(we, they, you〈複〉) | are |
| 三人称単数(he / she / it / 人名 / 物事) | is |
be動詞が表す意味は 2 つだけです。
- 〜です/〜である(状態・イコール)…
I am a student.= 「私は学生だ」 - 〜にいる/〜にある(存在)… 「She is in the library.」= 「彼女は図書館にいる」
She is a teacher.
彼女は先生です。
They are happy.
彼らは幸せだ。
1 文目は三人称単数 She に合わせて is、2 文目は複数 They に合わせて are を使っています。「主語に合わせた形を選ぶ」のが be動詞のルールです。
一般動詞と三単現の -s/-es ― 動作を表す動詞のルール
play, run, eat, study のような 動作を表す動詞 が一般動詞です。主語が I / you / 複数のときは動詞の原形をそのまま使いますが、主語が三人称単数(he / she / it)のときだけ、動詞の末尾が変化します。これが「三単現の -s」と呼ばれるルールです。

| 主語 | 動詞の形 |
|---|---|
| I / you / 複数(we, they) | 原形(play, study, go, have) |
| 三人称単数(he / she / it) | -s / -es が付いた形(plays, studies, goes, has) |
変化のパターンは 4 つあります。
- 通常は +s … play → plays, like → likes, run → runs
- -s / -sh / -ch / -x / -o で終わる動詞は +es … go → goes, teach → teaches, wash → washes
- 子音+y で終わる動詞は y を i に変えて +es … study → studies, try → tries(母音+y の play はそのまま +s)
- 不規則変化 … have → has(この1語だけ特別)
We play soccer.
私たちはサッカーをする。
He plays soccer.
彼はサッカーをする。
She studies English.
彼女は英語を勉強する。
He has a dog.
彼は犬を1匹飼っている。
1 文目は主語 We が複数なので動詞はそのまま play、2 文目は主語 He なので plays と -s が付きます。3 文目は study が「子音+y」パターンなので studies、4 文目は have の不規則変化で has になっています。
三単現の -s/-es が付くのは 「主語が he/she/it × 現在形」のときだけ。過去形(played)や助動詞 can / will の後ろ(can play)では付けない。
疑問文・否定文の作り方 ― be動詞 vs 一般動詞で全く違う
中1最大の山場がこの「疑問文・否定文の作り方」です。be動詞か一般動詞かで、作り方が完全に変わります。

be動詞の疑問文・否定文 ― be を動かすだけ
be動詞の文は単純です。疑問文は be を文頭に移動、否定文は be の直後に not を入れるだけ。
- 平叙文: 「She is a teacher.」
- 疑問文: 「Is she a teacher?」(be を文頭へ)
- 否定文: 「She is not a teacher.」(be の後に not)
Is she a teacher?
彼女は先生ですか?
She is not a teacher.
彼女は先生ではない。
一般動詞の疑問文・否定文 ― Do / Does を使う
一般動詞の場合は、動詞自体は動かさず、Do / Does を助っ人として文頭に置きます。主語が三人称単数(he / she / it)のときだけ Does を使い、後ろの動詞は必ず原形に戻します。
- 平叙文: 「You play tennis.」
- 疑問文: 「Do you play tennis?」
- 否定文: 「I don't play tennis.」
Do you play tennis?
あなたはテニスをしますか?
I don't play tennis.
私はテニスをしない。
主語が三人称単数のときは Do ではなく Does を使います。このとき、三単現の -s は Does に引き受けてもらうので、後ろの動詞は原形(play)に戻るのがポイントです。
Does he play soccer?
彼はサッカーをしますか?
He doesn't play soccer.
彼はサッカーをしない。
- be動詞の文: 疑問文は be を文頭に、否定文は be + not
- 一般動詞の文: 疑問文は Do/Does を文頭に、否定文は don't/doesn't
- don't / doesn't の後ろの動詞は必ず原形(plays ではなく play)
形容詞 ― 名詞を説明する語の 2 つの位置
形容詞は「どんな〜」を表す品詞です。kind(親切な)、new(新しい)、beautiful(美しい)のように、名詞の様子を説明します。中1で押さえたいのは、形容詞が英文の中で取る 2 つの位置 です。

位置1: 名詞の前 ― 「どんな名詞か」を説明する(限定用法)
形容詞を名詞の直前に置くと、その名詞の様子を限定できます。冠詞(a / an / the)がある場合は 冠詞 → 形容詞 → 名詞 の順に並びます。
She is a kind teacher.
彼女は親切な先生です。
"a kind teacher" で「親切な先生」という名詞句全体が補語 C になります。形容詞 kind は名詞 teacher を修飾する役割です。
I have a new bike.
私は新しい自転車を持っている。
一般動詞の文でも同じ使い方ができます。"a new bike" で「新しい自転車」という目的語 O の名詞句。
位置2: be動詞の後 ― 「主語がどんなか」を説明する(叙述用法)
形容詞を be動詞の後に置くと、主語の状態を説明する 補語(C) になります。名詞の前に置いたときとは違って、形容詞が単独で独立して使えます。
This flower is beautiful.
この花は美しい。
"This flower = beautiful"(この花 = 美しい)の関係が成立。形容詞 1 語が補語 C の位置にあります。look / become / get / feel などの動詞も同じように形容詞を補語に取れますが、中1では be動詞 + 形容詞 のパターンを確実に押さえましょう。
中1でよく使う形容詞
| カテゴリ | 形容詞 |
|---|---|
| 大きさ | big / small / large / tall / short / long |
| 気持ち・状態 | good / bad / happy / sad / tired / busy / hungry |
| 性質 | kind / cute / beautiful / interesting / easy / difficult |
| 色 | red / blue / white / black / yellow |
| 新旧・年齢 | new / old / young |
形容詞は 「名詞の前(限定用法)」 と 「be動詞の後(叙述用法)」 の 2 つの位置を取る。「美しい花 = a beautiful flower」も「花は美しい = The flower is beautiful.」も、同じ形容詞 beautiful を位置違いで使うだけ。
代名詞の変化 ― 主格・所有格・目的格・所有代名詞
I / you / he / she / it / we / they のような代名詞は、文の中で使われる位置によって形が変わります。「私は」は I、「私の」は my、「私を」は me、「私のもの」は mine のように、4 つの形(格)を使い分けるのが中1のもう一つの山場です。
4 つの格
| 格 | 意味 | 使う場所 | 例(1人称単数) |
|---|---|---|---|
| 主格 | 〜は/〜が | 主語の位置 | I play tennis. |
| 所有格 | 〜の | 名詞の前 | This is my bike. |
| 目的格 | 〜を/〜に | 動詞の目的語・前置詞の後 | She knows me. |
| 所有代名詞 | 〜のもの | 名詞の代わりに単独で | This bike is mine. |
- 主格 は文の主語(S)になる形です。「〜は」「〜が」にあたります。
- 所有格 は名詞の直前に置いて「誰の〜」かを示します。
my bike(私の自転車)のように、所有格 + 名詞 でワンセット。所有格だけでは使えません。 - 目的格 は動詞の後(O)や前置詞の後に置く形です。
know him(彼を知っている)、with her(彼女と一緒に)など。 - 所有代名詞 は「所有格 + 名詞」のまとまりを 1 語で言い換えます。
my bike→mine。主語や補語の位置に単独で置けます。
代名詞の変化表

この表は中1英文法で最も暗記が必要な表のひとつ。人称(1人称 / 2人称 / 3人称)× 単複 × 格 の組み合わせで代名詞が変化します。縦方向に 1 行ずつ覚えていくのが定着しやすい方法です。
例文で使い分けを確認
This is my bike.
これは私の自転車だ。
所有格 my が名詞 bike の前に置かれ、「私の自転車」という名詞句になっています。所有格単独では使えず、必ず後ろに名詞が必要です。
She knows him.
彼女は彼を知っている。
動詞 know の目的語(O)には目的格 him を使います。「He を知っている」ではなく「Him を知っている」が正しい形。主格と目的格を混同しないように注意しましょう。
This book is mine.
この本は私のものだ。
所有代名詞 mine は「私のもの」を表す 1 語。This book is my book. を簡潔に This book is mine. と言い換えられます。補語 C の位置で単独で使えるのが所有代名詞の特徴です。
中1で押さえたい周辺項目 ― 命令文・現在進行形・can・疑問詞
中1では上の 4 項目に加えて、さらに 4 つの要素を学びます。ここでは各項目を 1 文ずつ確認しておきましょう。
命令文 ― 動詞の原形で始める
命令文は 主語 you を省略して、動詞の原形から始める のが特徴です。否定命令文は Don't を先頭に置きます。
Open the window.
窓を開けなさい。
現在進行形 ― 「今まさにしている」を表す be + -ing
「今まさに〜している」という進行中の動作は、be動詞 + 動詞の -ing 形 で表します。be動詞と一般動詞が協力して作るパターンです。
I am studying English now.
私は今、英語を勉強している。
助動詞 can ― 「〜できる」
can は動詞の前に置いて「〜できる」という能力・可能性を表します。can の後ろは 必ず動詞の原形(三単現の -s は付きません)。
I can swim.
私は泳ぐことができる。
疑問詞 ― what / who / when / where / why / how
「何」「誰」「いつ」「どこ」「なぜ」「どう」を尋ねるときは、それぞれの疑問詞を 文頭 に置きます。その後ろは通常の疑問文の語順(be動詞なら be を前に、一般動詞なら do/does を前に)になります。6 つの疑問詞をイメージと例文で一気に押さえましょう。
what ― 「何」

What is this?
これは何ですか?
who ― 「誰」

Who is she?
彼女は誰ですか?
when ― 「いつ」

When is your birthday?
あなたの誕生日はいつですか?
where ― 「どこ」

Where do you live?
あなたはどこに住んでいますか?
why ― 「なぜ」

Why are you sad?
あなたはなぜ悲しいのですか?
how ― 「どう・どうやって」

How do you go to school?
あなたはどうやって学校へ行きますか?
よくある誤用例
誤用 1: be動詞の主語別変化のミス
主語が三人称単数 He のときの be動詞は is。「he → is」「they → are」のペアを主語ごとに覚え直しましょう。
誤用 2: 三単現の -s を忘れる
主語が she(三人称単数)で現在形なら plays が正しい形です。
He plays soccer.
彼はサッカーをする。
誤用 3: Do / Does の使い分けミス
she は三人称単数なので Does を使います。「主語に合わせて Do と Does を選ぶ」が鉄則です。
誤用 4: don't / doesn't の後ろに三単現の -s を付ける
doesn't が既に「三単現+否定」を引き受けているので、後ろの動詞は原形 play に戻します。
He doesn't play soccer.
彼はサッカーをしない。
誤用 5: be動詞と一般動詞を同じ文に並べる
動詞は 1 文に 1 つが原則です。「I play tennis.」(現在の習慣)か、「I am playing tennis.」(今プレイ中)のどちらかを選びます。
- 動詞は 1 文に 1 つ。be動詞か一般動詞のどちらかを選ぶ
- 主語が三人称単数 なら be動詞は is、一般動詞は -s/-es を付ける
- 疑問文・否定文は動詞のタイプで分岐 ― be動詞なら be を動かす、一般動詞なら Do/Does を使う
まとめ
- 英文の動詞は 2 種類(be動詞/一般動詞)。同じ文には同時に入らない
- be動詞 = am / are / is の 3 つ。主語に合わせて使い分ける
- 一般動詞 は主語が he / she / it のとき -s / -es が付く(三単現)
- 疑問文・否定文 は動詞のタイプで作り方が違う(be は動かす/一般動詞は Do/Does)
この 4 項目が中1英文法の柱です。中2では「過去形」「未来形」「助動詞」「不定詞」「比較」と表現の幅が一気に広がりますが、どれもこの土台の上に積み上がります。まずは中1の基本を完璧に定着させて、次のステップに進みましょう。
次回は 中学英語総復習(2年) で、過去・未来・不定詞・比較を一気に整理します。
